新たな治療オプションを提供
武田薬品工業株式会社は、11月21日、新規経口プロテアソーム阻害薬「NINLARO(一般名:イキサゾミブ)」について、米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得したと発表した。
同剤は、前治療歴のある再発・難治性の多発性骨髄腫に対する、初めてかつ唯一の経口プロテアソーム阻害薬。同疾患に対して、新たな治療オプションを提供するとしている。
安全性を有することが示された
武田薬品は2015年7月、「NINLARO」の販売許可申請をFDAに提出。同年9月、審査完了目標日を2016年3月10日とする優先審査の指定を受けていた。これは、多発性骨髄腫が重大な健康障害を引き起こし、再発を繰り返す根治困難で希少ながんであり、新たな治療に対する切実なニーズがあることに対応したもの。
今回の「NINLARO」の販売許可取得は、プラセボ対照臨床第3相試験の結果に基づくもの。同試験では、722名の成人の再発・難治性の多発性骨髄腫の患者を対象として、「NINLARO」群とプラセボ群を比較。「NINLARO」は、無増悪生存期間を延長するとともに管理可能な安全性を有することが示されたという。
革新的な新薬を届ける取り組みを強化
「NINLARO」は現在、欧州医薬品庁の審査中であり、欧州医薬品評価委員会から迅速審査の指定を受けている。また、2014年には再発・難治性のALアミロイドーシスについて、FDAよりBreakthrough Therapyの指定を受けている。
武田薬品は、同剤の臨床開発プログラムにより、世界中の多発性骨髄腫患者や医療関係者に革新的な新薬を届ける取り組みを、さらに強化するとしている。

新規経口プロテアソーム阻害薬NINLARO(一般名:イキサゾミブ)の米国における販売許可取得について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2015/