カナダ政府と契約締結
田辺三菱製薬株式会社は、連結子会社で、カナダ・ケベック市を本拠とするメディカゴ社(Medicago Inc.,)が、エボラ抗体の作製について、カナダ政府傘下のカナダ公衆衛生庁(PHAC、Public Health Agency of Canada)と契約を締結したと2015年10月30日に発表した。
メディカゴ社はこのたびの契約により、カナダ政府と協力してエボラ抗体(スーダン株)の作製を検討していくことになる。エボラ出血熱(スーダン株)が流行したのは、アフリカでの1976年と2000年にさかのぼる。今回の措置は、将来の再流行に備えたものとなる。
エボラ抗体(ザイール株)に続いて
メディカゴ社は、植物からタンパク質を産生、抽出、精製する独自技術を有し、これまでに、エボラ抗体(ザイール株)の製法開発を行ってきた。
これは2014年に西アフリカで流行したエボラ出血熱(ザイール株)に対する対策として取り組んだもので、米国保健福祉省傘下の公的機関、Biomedical Advanced Research and Development Authority(BARDA)と2015年2月に締結した契約に基づいている。
同社は、今回も培った技術と製造システムを活用することでエボラ抗体を作製し、国際的な脅威への対策として採用されることを期待している。作製したエボラ抗体(スーダン株)は、2016年7月を目処にPHACに納入される予定である。

田辺三菱製薬株式会社 プレスリリース
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