急性骨髄性白血病患者が対象
アステラス製薬株式会社は、10月29日、選択的FLT3/AXL阻害剤「gilteritinib」の国際共同第3相試験について、最初の患者への投薬が開始されたと発表した。
同試験は、急性骨髄性白血病(AML)患者を対象とするもの。投薬は、米国にて開始されている。
57.5%の全奏効率、47.2%の複合完全寛解率
「gilteritinib」は、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼであるFLT3およびAXLを阻害する薬剤。同剤はまた、AML患者の最大1/3で認められるFLT3の2つの遺伝子変異、すなわち遺伝子内縦列重複変異とチロシンキナーゼドメイン変異の両方も阻害する。
欧米で実施された同剤の第1および第2相試験では、FLT3変異陽性患者106名において、57.5%の全奏効率ならびに47.2%の複合完全寛解率が認められた。さらに、全ての用量におけるFLT3変異陽性患者の寛解持続時間中央値は18週であり、80mg以上での全生存期間中央値は約27週という結果が出ている。
主要評価項目は、全生存期間
「gilteritinib」の第3相試験では、AML患者を対象として「gilteritinib」と救援療法を比較。骨髄あるいは全血においてFLT3活性変異が陽性であるAML患者369名が組み入れ、2:1の割合で「gilteritinib」群と救援療法群へ無作為に割り付けられる。主要評価項目は、全生存期間。
同社は、「gilteritinib」の米国以外での第3相試験について、各国の準備が整ったところで組み入れを開始するとしている。

急性骨髄性白血病(AML)患者を対象としたgilteritinibの国際共同第3相試験を開始 - アステラス製薬株式会社
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/