栃木県薬剤師会の協力を得て、実施
日本保険薬局協会は同協会が普及を推進している電子お薬手帳「お薬情報玉手箱(R)」とポケットファーマシー販売会社の「ポケットファーマシー(R)」の調剤情報等をシステム間で連携することで一つの電子版お薬手帳で過去の服用履歴を一覧できるようにする実証実験の開始を発表した。
今後、栃木県薬剤師会の協力を得て、薬局への説明会や患者の声を集めた効果測定を行い、2016年3月末までに全国1000薬局以上で利用できるようにし、電子版お薬手帳の更なる普及を目指していくとしている。
なお、今回利用するデータフォーマットは保健医療福祉情報システム工業会が標準化した電子版お薬手帳データフォーマットを採用。そのデータの受け渡し方法等の技術情報は外部に広く公開される予定だ。
服薬情報一元化を目指す
紙のお薬手帳を複数所有している患者も多く、電子版お薬手帳を利用することで簡単に一覧できるようにまとめることができると期待されていた。
しかしながら、現在電子版お薬手帳についても多数のアプリが公開されており、服薬情報一元化の観点から調剤や服薬データの互換性、一覧参照が課題となっていた。
栃木県では全体の約25%に該当する200薬局が既に「お薬情報玉手箱(R)」もしくは「ポケットファーマシー(R)」を導入している。
今回、これらの電子版お薬手帳を双方向にデータ連携できるようにすることで、患者の電子お薬手帳を一つにまとめることができ、薬局にとっても薬の飲み合わせチェックや重複投与チェックがしやすくなるという利点がある。

日本保険薬局協会 ニュースリリース
http://www.nippon-pa.org/mail/img/697.pdf