抗体医薬製造の生産性を飛躍的に向上
JSR株式会社とそのグループ会社であるJSRライフサイエンス株式会社は、10月21日、次世代プロテインA担体「Amsphere A3」を開発したと発表した。
同製品は、抗体医薬製造においてアフィニティ精製工程に用いられるプロテインA担体の次世代製品にあたる。同製品導入により、生産性の飛躍的な向上が期待できるという。
開発および採用が進む抗体医薬
抗体医薬は、がんや難病の治療分野において有効性が高く副作用も少ない医薬品として、近年開発および採用が進んでいる。しかし、さらなる普及にあたっては、その生産性が課題とされている。
抗体医薬の生産性を大きく左右する因子のひとつが、アフィニティ精製工程だ。アフィニティ精製には、抗体との特異的な親和力を有するプロテインA担体が用いられ、培養液中から抗体分子を高純度に抽出することができる。その効率を上げる新たな材料が求められていた。
発売は、2016年1月予定
JSRグループは、2012年の「Amsphere Protein A」発売以来、プロテインA担体の改良に注力。ポリマー合成技術やタンパク質に関する設計技術、担体表面への結合技術を駆使して、「Ampshere A3」誕生に至ったという。
同製品は、従来品に比べて抗体結合容量が上がり、大幅な精製効率アップを可能にする。不純物除去性や流動圧力特性、担体の寿命なども同時に向上させ、革新的なプロテインA担体であると、同社は自負している。同製品の発売は、2016年1月予定。

JSRグループ、抗体医薬精製用の次世代プロテインA担体「Amsphere A3」を発表 - JSR株式会社
http://www.jsr.co.jp/news/0000633.shtml