適応症は急性GVHD
JCRファーマ株式会社は、9月18日、ヒト間葉系幹細胞(MSC)を利用した再生医療等製品「テムセルHS注」について、厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表した。
同製品は、日本初の他家由来の再生医療等製品。今回取得した承認は、「造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病(急性GVHD)」を適応症としている。
細胞自体が有する能力を利用する
「テムセルHS注」は、健康な成人の骨髄液からMSCを分離および拡大培養し、静脈内へ投与するという画期的な製品。細胞自体が有する能力を利用し、疾病を治療するというシステムを持つ。
JCRファーマは2003年、米国Osiris Therapeutics, Inc.より「テムセルHS注」の技術を導入。以来、造血幹細胞移植後に発症する重篤な合併症である急性GVHDの治療製品として、日本国内において開発が進められていた。
希少疾病治療薬の開発に取り組む
「テムセルHS注」は、通常の医薬品のように組織型などを合わせることなく、必要とされる患者に広く投与できるという利点を持つ。MSC自体の免疫原性が弱いためだ。そのため、急性GVHDの治療における新たな選択肢となることが期待されていた。
JCRファーマは今後も、希少疾病治療薬の開発に取り組み、治療に貢献するとしている。

「テムセルHS注」 日本初の他家由来 再生医療等製品 製造販売承認取得のお知らせ - JCRファーマ株式会社
http://www.jcrpharm.co.jp/news/20150918_3977