米国子会社が承認取得
大鵬薬品工業株式会社は、9月24日、同社の米国子会社の大鵬オンコロジー Inc.が新規抗悪性腫瘍剤 「LONSURF」について、米国FDAより承認を取得したと発表した。
今回同剤が取得したのは、「フルオロピリミジン療法、オキサリプラチン療法、イリノテカン療法や抗VEGF抗体療法、及びRAS野生型の場合は抗EGFR抗体療法の治療歴があり、遠隔転移を有する結腸・直腸がん」の適応症についての承認。
日本では2014年3月に承認取得、5月に発売
「LONSURF」は、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)を配合した、経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。
FTDは、DNA複製時にDNA鎖へ取り込まれてDNAの機能障害を引き起こし、抗腫瘍効果を発揮すると推測されている。TPI、はFTDの分解に関与するチミジンホスホリラーゼを阻害し、FTDの血中濃度を維持する作用を持つ。
日本国内においては、国内第2相臨床試験結果に基づく形で、世界に先駆け2014年3月に承認を取得。5月には発売されている。
新たな治療選択肢を米国の患者に提供
今回「LONSURF」がFDAより取得した承認は、日本を含む13カ国で実施された国際共同第3相臨床試験の結果に基づくもの。同試験において同剤投与群は、主要評価項目である全生存期間を有意に延長し、安全性においても特に問題となる事象は観察されなかったという。
同剤は、大鵬薬品にとって初めて米国で承認を取得した製品になる。同社は今後も、結腸・直腸がん治療の新たな選択肢を米国の患者に提供するとしている。

新規抗悪性腫瘍剤 LONSURF 進行・再発の結腸・直腸がん治療薬として米国FDAが承認 - 大鵬薬品工業株式会社
http://www.taiho.co.jp/corporation/news/2015/