製薬業界ニュース
2025年05月19日(月)
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晩発性パーキンソン病 神経変性がゆっくり進行する機構を解明

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晩発性パーキンソン病 神経変性がゆっくり進行する機構を解明

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原因遺伝子LRRK2の役割
順天堂大学の服部信孝教授、今居譲先任准教授ら、及び京都大学の高橋良輔教授らの研究グループは、晩発性パーキンソン病の原因遺伝子LRRK2に病因変異があると、細胞内の小胞輸送に異常が起きることを明らかにした。

さらに小胞輸送の異常が、パーキンソン病同様、加齢と共に徐々に神経変性をもたらすことをモデル動物で示した。

パーキンソン
背景
パーキンソン病は中脳ドーパミン神経の変性を特徴とする難治性の神経変性疾患である。LRRK2遺伝子変異によるパーキンソン病は、多くの遺伝性パーキンソン病と比較して平均発症年齢が晩発性だが、臨床症状は一般的なパーキンソン病と類似しているという特徴がある。

LRRK2遺伝子変異は日本人を含め世界中の人種で見つかっている。遺伝子産物であるLRRK2は複数の機能ドメインをもつタンパク質だが、LRRK2遺伝子の変異がどのようにゆっくりと神経変性を起こすかは明らかにはなっていなかった。

研究成果
LRRK2が細胞内のシグナル伝達に関係するタンパク質であると想定し、LRRK2に結合する分子を精製した結果、200以上の分子が見つかった。培養細胞とショウジョウバエを用いてスクリーニングを行った結果、Notchシグナルに関係するドメインを有するHERC2、NEURL4の2つの分子を絞り込んだ。

LRRK2との関係を調べた結果、HERC2、NEURL4は、LRRK2をNotchシグナル制御に関与していることが分かった。また、ショウジョウバエ成虫脳ドーパミン神経において、神経活動に応じてNotchシグナルが活性化することを見いだし、LRRK2変異によるNotchシグナルの過剰な抑制が徐々に神経変性を導くことを世界で初めて明らかにした。

今回、明らかになったLRRK2の役割によって、パーキンソン病全体のリスクとなる神経細胞障害の全容が明らかになることが期待される。また、今後のパーキンソン病予防・治療法の開発に大きく道を開く可能性を示した。

(画像はニュースリリースより)


外部リンク

順天堂大学 ニュースリリース
http://www.juntendo.ac.jp/graduate/pdf/news20.pdf


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