早期癌マーカーとして
株式会社トランスジェニック、公益財団法人東京都医学総合研究所、株式会社シー・アール・シーは、2005年9月9日に共同出願していた早期癌マーカーとしてのジアセチルスペルミンに関する特許を、米国において成立し、登録されたことを発表した。
ジアセチルスペルミン
ジアセチルスペルミンはヒトの体内に存在するポリアミンと総称される物質の一種である。ポリアミンと総称される成分の尿中排泄量は、以前より癌と関係のあることが示唆されてきたが、その中でもジアセチルスペルミンは他のポリアミンと比較し、その尿中排泄量と癌との関連性が特に高いことが最近の研究より明らかになっている。
特許成立
今回成立した特許は、尿中に排泄されるジアセチルスペルミンが、既存の腫瘍マーカーに比べて早期癌のマーカーとなることを見いだし、米国内において権利化を図ったものである。
日本国内では、2010年11月4日に当該特許の成立、登録が発表されており、ジアセチルスペルミンに対する抗体を用いた、尿サンプルによる癌診断の測定系に関する特許を、日本国内及び米国において保有している。
ビジネス進捗状況は、日本国内診断薬メーカー及び中国診断薬メーカーにて、体外診断薬として上市に向け進行している。今回の特許成立により、早期癌を対象に日本のみならず米国においても知的財産権が保護され、同社のライセンス活動をさらに強力にサポートすることが可能となった。

トランスジェニック プレスリリース
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20150915.pdf