HPP、すなわち低ホスファターゼ症
アレクシオンファーマ合同会社は、8月31日、低ホスファターゼ症(以下「HPP」)の治療薬「ストレンジック皮下注(以下「ストレンジック」)」を発売した。
同剤は、HPPの根本的な原因である組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)の欠損を補う、HPPに対する初めての治療薬となる。
これまで治療薬は存在しなかった
HPPは、重篤で極めて稀な遺伝性代謝性疾患。TNSALPと呼ばれる酵素の遺伝子の変異が原因で発症する。骨の石灰化障害を特徴とし、骨格異常のほか、筋力低下・けいれん発作・疼痛・呼吸不全などの全身性合併症を生じる。
HPPにおける遺伝子異常は、あらゆる年齢層の患者に影響を及ぼす。乳児では早期死亡に至ることもあり、指定難病および小児慢性特定疾病の対象疾患となっている。HPPの日本における患者数は、推定で100人から200人。これまでは対症療法しかなく、根本的な治療薬は存在しなかった。
今後もHPP治療に貢献
「ストレンジック」は、HPPの根本的な原因であるTNSALPの欠損を補う酵素補充療法であり、HPPに対する初めての治療薬となる。
国内外における臨床試験において同剤は、患者の欠損したTNSALPを補充することで骨の石灰化障害を改善。投与後24週目には、くる病様症状や呼吸障害の改善も認められた。
同社は今後も同剤の適正使用推進に努め、HPP治療に貢献するとしている。
(画像はプレスリリースより)

低ホスファターゼ症治療剤「ストレンジック皮下注」新発売 - アレクシオンファーマ合同会社
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