厚労省からの要請で
第一三共株式会社と第一三共エスファ株式会社は、2015年8月24日、同社の広範囲経口抗菌製剤クラビット(R)錠250mg、同錠500mg、同細粒10%と第一三共エスファのレボフロキサシン錠250mg「DSEP」、同錠500mg「DSEP」、同細粒10%「DSEP」が、「肺結核及びその他の結核症」の効能追加承認を取得したと発表した。
同社がこれらを適応症とする開発に取り組んだ背景には、厚生労働省の主催する「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」でその必要性が検討された結果、同省から開発を要請されたことがある。
なお、同会議は製薬企業による未承認薬や適応外薬の開発を促進するために設置されたもので、未承認薬などの解消に対して各企業の社会的責任(CSR)を求めるものである。
結核治療に貢献
現在、結核は微増傾向にあり、患者は毎年約2万人が新規に登録されている。一方で、一次抗結核薬は、薬剤耐性結核や副作用などが認められるという理由で治療に採用できない事例がある。
今回、効能追加承認されたレボフロキサシンは、国内で承認されている抗結核薬では唯一のフルオロキノロン系抗菌薬で、他の抗結核薬との併用で効果が高いとされている。
また、レボフロキサシン錠、細粒「DSEP」は同社の「クラビット(R)錠、細粒」のオーソライズドジェネリックに当たり、原薬・添加物・製造方法は同じである。

第一三共株式会社 プレスリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006335.html