ヒト間葉系幹細胞について承認を了承
JCRファーマは、2014年9月に製造販売承認申請を行っていたヒト間葉系幹細胞(開発番号:JR-031、以下JR-031)について、2015年9月2日に開催された厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会における審議の結果、承認が了承され、近く承認される見込みとなったと発表した。同審議会における承認の了承は、再生医療等製品として日本で初めてのものとなる。
JR-031
JR-031は造血幹細胞(血液を造るもとになる細胞)移植後に発症する重篤な合併症、急性GVHDを適応として同社が2003年にオサイリス社(Osiris Therapeutics, Inc.)から技術導入し、日本国内において開発を行っていた。2007年より実施していた治験の結果、有効性、安全性が確認できたため、2014年9月に製造販売承認申請を行っていた。
急性GVHD
急性GVHDは、移植された造血幹細胞に含まれるリンパ球などの免疫担当細胞が、患者の身体を異物とみなして攻撃する疾患。移植の合併症であり治療は困難である。重度の場合、患者の予後に大きく影響を与える。その多くはステロイド剤を用いた治療が行われているが、半数程度はこれに反応せず、そのような場合は予後が不良である事も少なくない。

JCRファーマ ニュースリリース
http://www.jcrpharm.co.jp/news/20150903_3976