再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として
2015年8月26日、小野薬品工業株式会社は、同社が国内で開発、販売しているプロテアソーム阻害剤「カルフィルゾミブ(ONO-7057)」について、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として国内製造販売承認を申請したことを明らかにした。
Onyx Pharmaceuticals Inc.により開発された同剤につき、同社は全がん腫を対象に日本で独占的に開発、商業化する権利を取得している。
同剤は高い選択性を示し、プロテアソーム活性を阻害することで骨髄腫細胞の機能的細胞死を誘導する働きがある。国内では2015年8月に「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を予定される効能・効果として希少疾病用医薬品に指定済みだ。
国内における総患者数は約14,000名
今回申請が行われた多発性骨髄腫は、骨髄中にある形質細胞の異常により引き起こされる血液がんだ。国内には約14,000名の患者がいると推定されている。
治療法は複数存在するものの、どの治療法も有効でなくなったり、寛解と再発を繰り返し進行したりする難治性の病状に移行する場合も少なくない。また長期的な治療による副作用や合併症の問題も起こっており、新たな治療薬の開発が期待されている。

小野薬品工業株式会社 プレスリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n15_0826_02.pdf