LDLコレステロールを管理する
サノフィ株式会社は、2015年8月6日、高コレステロール血症治療薬alirocumab1の製造販売承認を厚生労働省に申請した。
高コレステロール血症はLDLコレステロールが高値となり動脈硬化性疾患のリスクを招く疾患で、日本でも患者が増えている。また、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患や脳梗塞、PAD(末梢動脈疾患)などの中枢・末梢血管疾患にも関連性があるとされている。
高コレステロール血症の治療薬による治療を約1,370万人が受けているが、そのうちの4人に1人、約340万人の患者は、動脈硬化学会によるLDLコレステロールの管理目標値を達成できていない。
同社は、LDLコレステロールの治療効果が得られない患者や家族性高コレステロール血症患者のアンメットメディカルニーズに対応するため、Regeneron社と共同でalirocumabを開発している。
米国、欧米に続き、日本でも申請
血中の過剰なLDLコレステロールを取り込むLDL受容体の分解を促すため、LDLコレステロール値に影響を与えるPCSK9(前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン 9 型)というタンパク質がある。alirocumabは、このPCSK9を標的とする完全ヒトモノクローナル抗体だ。
alirocumabは、2015年7月24日に米国で高コレステロール血症治療薬として承認され、現在、EUにおける製造販売承認を申請し、欧州医薬品庁(EMA)の審査の結果を待っている。
このたびの申請は、日本人の高コレステロール血症患者を対象に、第III相ODYSSEY JAPAN試験を中心とする日本独自のalirocumab臨床開発プログラムの結果を受けて、行ったものである。

サノフィ株式会社 プレスリリース/日経プレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/