便秘症状緩和薬 naldemedine
2015年8月3日、塩野義製薬株式会社(以下、塩野義製薬)は、末梢作用型μオピオイド受容体拮抗薬naldemedineの一連の第3相臨床試験(COMPOSEプログラム)の中で、2つ目のグローバル試験となるCOMPOSE-II試験において、良好な結果の達成を発表した。
オピオイド系鎮痛薬を長期投与される患者のうち、40~50%が便秘症状を発症し、うち半数以上の患者で緩下薬による効果が不十分であることが報告されている。
COMPOSE-II試験までの背景と結果
第3臨床試験については、これまでにCOMPOSE-I(グローバル)、COMPOSE-IV(日本)の両試験において得られた、良好な結果については報告済みである。今回のCOMPOSE-II試験の結果により、有効性を主要評価項目とするすべての第3相臨床試験において、naldemedineは主要評価項目並びに、主な副次評価項目を達成した。
COMPOSE-II試験は、COMPOSE-Iと同様に、非がん性の慢性疼痛を治療するためにオピオイド系鎮痛薬を使用中の患者を対象に、長期投与に伴う便秘症状の緩和作用について、naldemedine投与とプラセボ投与とを比較したグローバル試験である。
主要評価項目である12週におけるSBMレスポンダー率は、naldemedine群において、優位にプラセボ群を上回った。また、副次評価項目についてもnaldemedine群はプラセボ群を優位に上回った。Naldemedineの忍受性は概ね良好であり、5%以上発現した有害事象は下痢、腹痛の消化器症状のみだった。

塩野義製薬 プレスリリース
http://www.shionogi.co.jp/company/news/2015/