『OBP-702』と『OBP-405』を開発品目に
オンコリスバイオファーマ株式会社は、8月6日、新たな腫瘍溶解ウイルス『OBP-702』及び『OBP-405』を開発品目に追加し、抗がん剤パイプラインを拡充すると発表した。
同社は現在、腫瘍溶解ウイルス『OBP-301』の開発を行っているが、同ウイルスの構造を一部改変したのが『OBP-702』及び『OBP-405』にあたる。
抗がん活性に期待
『OBP-702』は、がん化した細胞を自然死させるがん抑制遺伝子「p53」を組み込むことにより、有効性を高めた腫瘍溶解ウイルス。ウイルス増殖によるがん細胞攻撃に加え、がん細胞にアポトーシスを招く遺伝子治療を組み合わせることで、相加的な抗がん活性をもたらすことが期待されている。
『OBP-405』は、『OBP-301』が持つがん細胞への感染力をより高めた腫瘍溶解ウイルス。結合機能をより強力にすることで感染力を高め、より広いがん種における強い抗がん活性を示すことが期待されている。
新たなコンセプトに基づく抗がん剤開発を
最近のがん治療薬は、新たなコンセプトに基づく抗がん剤の開発が進められている。また、単一の治療ではなく複数の治療を並行して用いる併用療法が、中心になりつつある。
同社は、新たな抗がん剤である腫瘍溶解ウイルスのパイプラインを拡充するとともに、他の治療法との併用療法を開発し、がん治療現場に貢献することを目指すとしている。

抗がん剤パイプラインの拡充に関するお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
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