重篤な発作型に効果
エーザイ株式会社は抗てんかん剤「ペランパネル水和物」(以下、ペランパネル)を、てんかん患者の部分発作と強直間代発作に対する併用療法の適応をもつ新薬として承認申請を行ったことを2015年7月27日に発表した。
てんかんはアンメット・メディカル・ニーズが高い疾患とされ、既存の抗てんかん剤で発作をコントロールできない患者が約30%いる。部分てんかんは全体の約6割、残りの約4割を全般てんかんが占める。
強直間代発作(PGTC)はてんかんの重篤な発作型の一つで、てんかん全体で約2割、全般てんかんでは約6割に上る。予期せぬてんかんの突然死を招く危険因子ともされている。
画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)の抗てんかん剤、ペランパネルは、グルタミン酸によるシナプス後AMPA受容体が活性化することを阻害するため、神経の過興奮に対して抑制効果をもつ。
欧米に続き日本でも
ペランパネルは、12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)の併用療法を適応とし、欧米など45カ国以上で製品名「Fycompa」として販売されている。2015年6月から欧米では12歳以上のPGTC発作の併用療法にも適応を拡大した。
新薬承認申請に当たり、医薬品事前評価相談制度により審査期間の短縮を図り、欧米での部分てんかんの臨床試験結果など申請パッケージの部分的な提出を行っている。
今回、日本などアジアでの部分てんかんの臨床試験結果とグローバルにおける全般てんかん患者のPGTCの臨床試験結果を新たに追加した。

エーザイ株式会社 プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201551pdf.pdf