がん化学療法に伴う高尿酸血症の治療に
帝人ファーマ株式会社は、高尿酸血症・痛風治療剤「フェブリク錠」(以下、フェブキソスタット)について、がん化学療法に伴う高尿酸血症で適応追加申請を2015年7月29日に行った。
「がん化学療法に伴う高尿酸血症」とは、がん細胞の急速な崩壊により、核酸が血中に放出されて大量の尿酸となるために発症する。急性腎不全などを誘引するリスクももつが、国内の適応薬には尿酸分解酵素のラスブリカーゼしか存在しない。
同社は、フェブキソスタットが尿酸生成抑制効果をもつことから、2014年より化学療法を受ける悪性腫瘍患者に対して第III相臨床試験を実施してきた。試験結果において同剤60mgの有効性や安全性を得たため、申請に至ったものである。
フェブキソスタットのグローバル展開
フェブキソスタットは欧米、アジアなど117の国、地域で独占販売契約を締結し、48カ国で販売される(欧州ではADENURICとして)など、順調に市場を拡大している。
2015年4月、欧州で、「腫瘍崩壊症候群の中間リスク及び高リスクを有する造血器腫瘍患者における化学療法に伴う高尿酸血症」の適応追加が承認された。
同社は今回の申請が承認され、がん化学療法に伴う高尿酸血症の新たな治療選択肢として貢献することを期待している。尿酸降下療法を提供すると共に、今後も、適応追加を含めて、フェブキソスタットのグローバルな展開を進めていく方針である。

フェブキソスタット
http://www.teijin.co.jp/solutions/febuxostat/帝人ファーマ株式会社 プレスリリース/日経プレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=392432&lindID=4