PD-1モノクローナル抗体 オプジーボ
2015年7月21日、小野薬品工業株式会社(以下「小野薬品工業」)は、オプジーボ「一般名:ニボルマブ」の「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能追加承認申請を行ったことを発表した。
今回の効能追加申請は、ヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体「オプジーボ点滴静注20mg、100mg」について行われ、2015年4月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(非扁平上皮がんを除く)」に対する効能追加承認申請を行っている。
2015年7月21日、進行期非扁平上皮非小細胞肺がんを対象とした臨床試験で得られた成績と合わせて、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能追加承認申請を行った。
背景
肺がんは、がんによる死亡の主な原因となっており、毎年、世界で約160万人が亡くなっている。日本においては、非小細胞肺がんは肺がんの中でも特に多く、肺がんの約85%を占めている。
現在、外科手術により切除不能で、かつ、既存治療が無効となった非小細胞肺がん患者の予後は極めて悪く、既存治療薬の治療効果も十分とは言えないことから、新たな治療薬の開発が期待される。
効能追加承認申請のための臨床試験結果
オプジーボは、化学療法の治療歴を有する進行期非扁平上皮非小細胞肺がんの患者の全生存期間延長を世界で初めて示した、PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害する免疫チェックポイント阻害剤である。
世界初のヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体として、2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果として、日本で製造販売承認された。
オプジーボは、海外で実施されている非盲検無作為化第III相臨床試験の中間解析において、標準治療(ドセタキセル)と比較して、死亡リスク又は病勢進行リスクを27%低下させ、全生存期間の延長を示した。

小野薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n15_0721.pdf