興和が現在開発中の薬剤「ペレチノイン」
興和株式会社と中外製薬株式会社は、7月14日、肝細胞がん再発抑制剤「ペレチノイン」についてライセンス契約を締結した。
同剤は、興和が現在開発中の薬剤。この契約により、興和は同剤の製造販売承認を取得。中外製薬は、国内販売を担当する。
世界初。肝細胞がんの再発抑制が目的の薬剤
肝細胞がんは、原発性肝がんの約94%を占める疾患。原発性肝がんは、日本におけるがんによる死因の第5位になっており、毎年約3万人が死亡している。肝細胞がんの根治術後における再発率は、術後1年目までで30.1%、3年目までで62.3%、5年目までで79.0%だという。
「ペレチノイン」は、主にレチノイド核内受容体を標的分子とする、ビタミンA様構造を有する経口非環式レチノイド。肝細胞がんの再発抑制を目的とした、世界初の薬剤となる。
新たな治療機会を提供できると期待
今回締結されたライセンス契約により「ペレチノイン」は、興和が製品を供給し、中外製薬が国内で独占的に販売することとなった。この契約の対価として興和は、契約一時金と所定のマイルストーンペイメントを、中外製薬より受領するとしている。
興和と中外製薬は、「ペレチノイン」の市場導入が未だ満たされていない医療ニーズに応え、新たな治療機会を提供できると期待しているという。

肝細胞がん再発抑制剤「ペレチノイン(開発コード:NIK-333)」の国内におけるライセンス契約の締結について - 興和株式会社
http://www.kowa.co.jp/news/2015/press150714.pdf