投与量増量を求める声を受けて
田辺三菱製薬株式会社は、抗ヒトTNFアルファモノクローナル抗体製剤「レミケード(R)点滴静注用100」(一般名インフリキシマブ)の乾癬における用法・用量の一部変更を申請した。
レミケードが乾癬の4病型(尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症)の治療薬として承認されたのは2010年1月。以来、免疫異常による炎症や付着した鱗屑の剥離などの症状に悩む乾癬患者のQOLを改善してきた。
その一方で、効果が減弱する一部事例も見られ、同剤の投与量を増量する、あるいは、投与期間を短縮することを求める要望が出されていた。
難病を適応症とするレミケード
乾癬の治療においてレミケードの投与量を増量することは海外でも未承認である。
同社は、効果減弱が認められた乾癬患者を対象にレミケードの臨床試験を実施した。その結果、投与量増量の有効性と安全性を実証でき、乾癬の用法・用量に係る製造販売承認事項の一部について変更申請を行うに至った。
原因不明の難治性皮膚疾患である乾癬をはじめ、レミケードは、その適応症として多様な難病に対応している。例えば、関節リウマチ(2003年承認)、ベーチェット病による難治性網膜ぶどう膜炎(2007年承認)、潰瘍性大腸炎(2010年承認)など。同社は、今後も同剤の開発や適応症の拡大を進めていく考えである。

田辺三菱製薬株式会社 プレスリリース
http://www.mt-pharma.co.jp/