分子遺伝学的効果を早期に高い割合で達成。病期進行率も非常に低く
2015年7月2日、ノバルティス ファーマ株式会社は、フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病(Ph+CML)成人患者の治療薬である「タシグナ」(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物)について実施されたENEST1st第3b相臨床試験の結果を発表した。
この試験は1000名以上のBCR-ABL陽性慢性骨髄性白血病(CML)と診断された患者を対象に、欧州26カ国で実施された。
主要評価項目は治療開始から18カ月時点のMR4.0であった。つまり国際基準でBCR-ABL(BCR-ABLIS)検出値の0.01%以下への減少、またはABL転写産物を10000以上含むcDNAにおける、BCR-ABL検出不能な状態の達成率であったが、18カ月の時点で全体の38.4%がこれを達成したという。
これにより、同社は以前より観察されていた同剤のCMLファーストライン治療薬としてのベネフィットが裏付けされたとしている。
Ph+CML成人患者の治療薬として110カ国以上で販売
同剤は「グリベック」を含む少なくとも一つの前治療に抵抗性か不耐容の慢性期または移行期のPh+CML成人患者の治療薬として、世界110カ国以上で販売されている。
また85カ国以上(日本を含む)で、初発慢性期のPh+CML成人患者の治療薬としても承認されている。

ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2015/pr20150702.html