ギリアド社創製のTAF
日本たばこ産業株式会社(以下、JT)、鳥居薬品株式会社(以下、鳥居薬品)は2016年4月4日、米国のギリアド・サイエンシズ社(以下、ギリアド社)の抗HIV薬、Descovy(エムトリシタビン200mg/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩(TAF)25mg配合錠)が米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表した。
ギリアド社が創製したTAFは、HIVの逆転写酵素阻害作用をもつテノホビルの新規プロドラッグ。テノホビルのプロドラッグにはテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)がある。
ギリアド社が行ったTAFの臨床試験で、10分の1以下の投与量でTDFと同程度の抗ウイルス効果を示すと同時に、腎臓や骨への影響もTDFより軽微になることがわかっている。
日本でも製造販売承認を申請へ
Descovyは、このたびのギリアド社による米国での承認取得を受けて、米国では成人または12歳以上の小児のHIV-1感染症患者を対象に、他の抗HIV薬との併用で適応されることになる。ただし、腎機能に関連するクリアチニンクリアランスが30ml/min未満の患者には推奨されていない。
日本国内での独占的開発・商業化権を保有するJTは、同配合錠の製造販売承認を2016年第3四半期(7~9月)に申請する予定である。JTと鳥居薬品は2015年3月2日に国内での販売権の契約を締結しており、承認取得後は、鳥居薬品が契約に準じて同配合錠を販売していく。
欧州では、欧州医薬品庁(EMA)の科学委員会の承認勧告により、欧州委員会が審査をしている。

日本たばこ産業株式会社・鳥居薬品株式会社 プレスリリース
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