米国心臓病学会および米国心臓病協会の急性冠症候群治療ガイドラインで
2016年3月31日、アストラゼネカ英国本社は、同社が販売する経口抗血小板薬「チカグレロル」(米国での製品名:BRILINTA)が、米国心臓病学会および米国心臓病協会による急性冠症候群治療ガイドラインで推奨を受けたことを明らかにした。
同ガイドラインは抗血小板薬2剤併用治療の期間に関するものであるが、冠動脈ステント留置を受けた急性冠症候群の既往歴がある患者および薬物のみの治療を受けた非ST上昇型急性冠症候群患者の治療において、クロピドグレルよりも優先されるべきであることが推奨されている。
ST上昇型心筋梗塞の既往歴がある患者に対し、同学会と同協会がクロピドグレルよりもチカグレロルを優先して推奨したのは、今回のガイドライン改訂が初めてとなる。
P2Y12受容体に直接作用する経口抗血小板薬
同剤は日本では未承認であるが、米国ではFDAにより、2015年9月に心筋梗塞の既往歴を有する患者に対する使用を承認された。これにより過去10年においてFDAが前記の患者に対する長期使用を承認した唯一のP2Y12阻害剤となっている。
血小板活性を阻害する働きがあり、急性冠症候群患者の心筋梗塞あるいは心血管死を含む血栓性心血管イベントの発生率を低下させることが示されている。

アストラゼネカ株式会社 プレスリリース
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