高用量メコバラミン製剤
2016年3月22日、エーザイ株式会社(以下、エーザイ)は、メコバラミンの高用量製剤について、日本における筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis: ALS)に関する新薬承認申請の取り下げを発表した。
メコバラミン
メコバラミンは、メチコバール注射液500µgとして末梢性神経障害及びビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血に対する適応で承認・販売されている。また、内服錠、細粒剤が末梢性神経障害に対する適応も有している。
メチコバールとしての承認用量の50倍~100倍量である、1回25mg~50mgのメコバラミンの筋肉内投与による短期及び長期試験で、高用量メコバラミンがALSに対して臨床効果を示す可能性が示唆されていた。
ALSが日常生活に著しい支障をおよぼし、かつ予後不良な進行性の難治性疾患であることから、高用量メコバラミンのALSにおける医療上の有用性が認められると考え、2015年5月27日に承認申請を行っていた。
申請取り下げ理由
今回、医薬品医療機器総合機構との面談の結果、提出した申請情報では不十分であるとの見解が示されたことから、承認申請が取り下げられた。今後の開発方針については、エーザイと医薬品医療機器総合機構の相談により、慎重に検討する予定である。

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201615.html