医療上の有用性 確認できずとの判断
日本新薬株式会社(以下、日本新薬)は、リゾチーム塩酸塩製剤「レフトーゼ」(一般名:リゾチーム塩酸塩)について、2016年3月17日から販売中止と自主回収を行うことを発表した。
リゾチーム塩酸塩製剤「レフトーゼ」は、50年以上多くの患者に使用されてきたが、時代に合致した有効性の検証が求められ、厚生労働省より再評価指定を受け、日本新薬及び、子会社であるシオエ製薬株式会社(以下、シオエ製薬)が再評価申請を行っていた。
リゾチーム塩酸塩製剤 臨床試験結果
日本新薬及びシオエ製薬は、他の製薬企業3社と共同で、「慢性副鼻腔炎」、「気管支炎」、「気管支喘息」、「気管支拡張症」を適応対象とした、リゾチーム塩酸塩製剤の有効性を検証するために、製造販売後臨床試験を実施した。
「気管支炎」、「気管支喘息」、「気管支拡張症」を適応対象とした試験では、慢性閉塞性肺疾患患者における標準治療に対するリゾチーム塩酸塩の上乗せ効果を検討。その試験結果を踏まえ、2015年5月29日に再評価申請を行っていた。「慢性副鼻腔炎」に対する適応については、2015年12月11日に効能削除された。
販売中止・自主回収の決定
リゾチーム塩酸塩製剤「レフトーゼ」は、2016年3月17日に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品再評価部会での審議の結果、現在において医療上の有用性は確認できない、という結論に至ったことから販売中止・自主回収を行うこととなった。
自主回収を行う製品は、「レフトーゼ」錠剤(10mg、30mg、50mg)、顆粒剤(10%)、及びシオエ製薬が製造販売するシロップ剤(0.5%)の計5品目である。

日本新薬株式会社 ニュースリリース
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/company_profile