全身療法の候補となる成人の中等症から重症の尋常性乾癬が対象
2016年2月26日、米国イーライリリーは、同社が開発中の乾癬治療薬「イキセキズマブ」について、欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)から、肯定的見解を得たことを明らかにした。
対象となったのは全身療法の候補となる成人の中等症から重症の尋常性乾癬の治療における同剤の使用についてだ。
CHMPによる承認勧告の取得は、欧州における同剤承認へ向けた最初の薬事的段階となる。通常、欧州委員会はこの勧告から2、3 ヵ月以内に製造販売承認を判断する。
IL-17受容体との相互作用を阻止するIgG4モノクロナール抗体
乾癬は皮膚に現れる慢性の自己免疫疾患であり、全世界で罹患者は1億2,500万人と推定されている。同社によればそのうち約20%が中等症から重症の尋常性乾癬であるという。
イキセキズマブはインターロイキン 17A(IL-17)受容体との相互作用を阻止するIgG4モノクロナール抗体で、サイトカインであるIL-17Aに特異的に結合する。
IL-17は乾癬の炎症を誘発するタンパク質であるため、同剤の働きで炎症性サイトカインおよびケモカインの活性が阻止される。

日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/