FRAME試験を実施
アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社とアステラス製薬株式会社は、2016年2月23日、閉経後骨粗鬆症女性を対象とした、romosozumabの第III相試験であるFRAME試験の主な結果を発表した。
romosozumabは骨形成作用を持つモノクローナル抗体で、どこの国でも未承認である。タンパク質スクレロスチンの作用を阻害することで、骨形成の増加と骨吸収の減少が得られる。日本では両社が共同開発している。
FRAME試験は、第III相多施設共同国際共同無作為化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験として、大腿骨近位部または大腿骨頸部の低骨密度で定義した10,000人以上を対象に、romosozumabのプラセボまたは実対照薬を投与し、その有効性と安全性を評価する。
主要評価で新規椎体骨折発生率が低下
今回の試験は、romosozumabとプラセボの12カ月間の投与に続き、デノスマブの12カ月間の投与を非盲検下で実施し、romosozumab が12カ月と24カ月の骨折リスクの低下に効果があるかを検証した。
その結果、romosozumabの投与により、閉経後骨粗鬆症女性の12カ月と24カ月の新規椎体骨折発生率が低下し、全ての主要評価項目が達成された。副次的評価項目では、12カ月の臨床骨折発生率は低下したが、非椎体骨折発生率の有意な低下は12カ月と24カ月とも認められなかった。
現在、今回の試験結果を詳細に解析中で、今後、学会・論文に発表される予定である。

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/pdf/160223_Jp_2.pdf