統合失調症治療薬 「エビリファイ」
2016年3月2日、大塚製薬株式会社(以下「大塚製薬」)は、「エビリファイ」(一般名:アリピプラゾール)の持続性注射剤である「エビリファイ持続性水懸筋注用300mg、400mg、及び300mgシリンジ、400mgシリンジ」(一般名:アリピプラゾール水和物)について、三角筋への投与について追加承認を取得したと発表した。
背景
統合失調症患者は国内に約71万人と推定され、症状の再発を防ぐために継続した治療が必要だが、経口投与の場合、退院後1週目からアドヒアランスの低下が目立ち、4割以上の患者がその後6か月間で服薬不良と判断されたとの報告があるため、アドヒアランスの服薬改善が必要とされている。
また、エビリファイLAIは、統合失調症に対する適応で2015年5月25日から国内販売していたが、これまでは臀部筋肉内への投与のみだったため、医療従事者や患者の負担も多かった。
エビリファイ持続性水懸筋注用
今回追加承認された「エビリファイ持続性水懸筋注用(以下、エビリファイLAI)」は、従来の臀部筋肉内投与に加えて三角筋内(上腕の筋肉内)にも投与が可能になり、脱衣せずに投与部位を露出できることから、医療従事者が投与しやすく、患者にとっての心理的負担の軽減も期待される。
また、1回の投与で4週間効果が持続する注射製剤であるため、薬剤の投与が確実で、病院に通う回数を減らすなど患者の負担が軽減でき、統合失調症の再発予防及び良好な予後に貢献可能な治療法である。
(画像はニュースリリースより)

大塚製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.otsuka.co.jp/company/release/detail.php?id=