日本で成立
2016年2月9日、株式会社トランスジェニック(以下、トランスジェニック社)と国立大学法人熊本大学(以下、熊本大学)は、共同で国際特許出願(PCT/JP2012/058790)していた、「ヒト化マウスの開発」に関し、日本において成立、設定登録(特許第5871412号)されたことを発表した。
今回成立した特許は、トランスジェニック社と熊本大学生命資源研究支援センター山村研一シニア教授(トランスジェニック社・技術統括担当取締役)のグループで、より有用なモデル動物の創出を目指して、共同研究していた「ヒト化マウス」の研究成果の権利化を図ったものである。
トランスジェニック社は、「臓器ヒト化マウス」技術に関しても、2015年6月18日に国際特許出願(PCT/JP2015/64541)をしており、引き続き権利化を進めていく。
ヒト化マウスの有用性
ヒト化マウスとは、便宜的に、遺伝子レベル、細胞レベル、組織・臓器レベルでのヒト化マウスの3種類がある。
遺伝子レベルでのヒト化マウスは、トランスジェニック社が有する可変型遺伝子トラップ法又は可変型相同組換え法により、既に作製可能である。細胞レベルでのヒト化マウスの例としてヒト白血球を持つマウス、ヒト抗体を産生するマウスが挙げられる。
組織・臓器レベルでのヒト化マウスは、ヒトの細胞や組織が拒絶されることなく体内に存在するマウスであり、生体内で正常にヒト組織や臓器を再構築、持続的に機能させる。このようなヒト化マウスを用いることにより、非臨床試験や創薬研究をよりヒトの状態を反映したモデルで進めることが可能となる。

株式会社トランスジェニック プレスリリース
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