早期乳児型(1型)クラッベ病を適用
メディシノバは開発中のMN-166(イブジラスト)について、FDAから早期乳児型(1型)クラッベ病を適用とする希少小児疾患治療薬候補に指定したと発表した。なお、同剤は2015年6月にクラッベ病を適用とするオーファンドラッグ指定も受けている。
クラッベ病
クラッベ病は非常に珍しい遺伝性の神経変性疾患。発症時期の違いによって1~4型の4つに分類される。圧倒的に患者数が多いのは生後6ヵ月以内に発症する1型であり、9割がこの1型(早期乳児型)に分類される。
些細なことで過度に号泣するなどの易刺激性や手足のけいれん、神経反射の欠如、授乳困難などが初期症状として確認される。病気が進行するにつれて、筋力が徐々に低下し、幼児期には移動や咀嚼、嚥下、呼吸が困難になり、現在根治療法は存在せず、2歳までに死に至るとされている。
また、クラッベ病に対する唯一の治療法は、造血幹細胞移植だが、様々なリスクが伴うだけではなくその効果についても限定的とされている。
MN-166
MN-166(イブジラスト)は、ファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物でホスホジエステラーゼ-4および10の阻害剤、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)阻害剤。
再発寛解型多発性硬化症を適応とする治療薬候補として、メディシノバがキョーリン製薬からライセンス導入し、日本と韓国では、喘息および脳梗塞発作後の症状の治療薬としてすでに25年以上使用されている。

メディシノバ ニュースリリース
http://www.medicinova.jp/pdf/irnews/01192016_1.pdf