欧州で承認
武田薬品工業株式会社は、2016年1月22日、悪性リンパ腫治療剤アドセトリスについて、過去に奏功した再発・難治性のホジキンリンパ腫・全身性未分化大細胞リンパ腫に対する再治療データの添付文書変更に関し、欧州委員会(EC)より承認を取得したことを明らかにした。
この承認は、アドセトリスによる再治療を受けた再発・難治性のホジキンリンパ腫・全身性未分化大細胞リンパ腫患者を対象に多施設・非盲検の臨床第2相試験を行い、大多数に良好な抗腫瘍効果が認められ、アドセトリスの安全性・有効性が再確認されたSGN35-006 Part A試験におけるデータに基づいたものである。
臨床第2相試験
SGN35-006 Part A試験は、アドセトリスが奏功したが後に再発したホジキンリンパ腫・全身性未分化大細胞リンパ腫に対する再治療を評価する目的でデザインされた。名称を「過去にSGN-35試験に参加したCD30陽性の血液がんに対するSGN-35による治療」という。
ホジキンリンパ腫は、リンパ系組織に発生するリンパ腫で、CD30陽性のリードスタンバーグ細胞である点で、他のリンパ腫(非ホジキンリンパ腫)と鑑別される。リードスタンバーグ細胞にはCD30が発現する。
未分化大細胞リンパ腫は、非ホジキンリンパ腫患者の成人では約3%、小児では約10~30%に現れる進行性T細胞リンパ腫。原発性皮膚未分化大細胞リンパ種と全身性未分化大細胞リンパ種があり、進行性の全身性リンパ腫の全身性未分化大細胞リンパ腫にはCD30が発現する。

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160122_7276.html