アストラゼネカが欧州臨床腫瘍学会で発表
2014年10月1日、アストラゼネカはスペインで開催されている欧州臨床腫瘍学会において、同社が開発中のolaparibによるプラチナ製剤感受性再発卵巣がん患者のクオリティオブライフ(QOL)に関する新たなデータを発表した。
olaparibは経口ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤であり、革新的なファースト・イン・クラスになる可能性のある薬剤。今回のデータは同剤の有効性および安全性のエビデンスを補強するものとなった。
同社は2013年に欧州医薬品庁(EMA)に対し、同剤の販売承認申請を行い受理されている。2014年第4四半期にEMAのCHMP(医薬品委員会)諮問委員会の見解が明らかになる予定だ。
また2014年2月には米国食品医薬品局(FDA)に対して米国における薬事申請も行い、FDAにより優先審査の完了期限を2015年1月3日と設定されている。
プラセボ治療群に対しQOLを維持または改善
今回明らかにされたデータは、無作為化、二重盲検第2相試験におけるBRCA変異陽性再発プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者を対象としたサブグループ解析から得られたものである。
これによると治療開始後6カ月の時点で、プラセボ治療群患者49.1%に対し、olaparib治療群患者55.6%についてQOLの変化がみられず、さらに前者20.8%に対し、後者27%のQOLが改善したという。

アストラゼネカ プレスリリース
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