協和発酵とファイザーががん免疫療法に関する契約を締結
東京都千代田区に本社を置く協和発酵キリン株式会社は米国ファイザー社との間でがん免疫療法に関する開発提携契約を締結したことを2014年9月30日に発表しました。
今回の契約締結の背景と内容とは
今回の契約締結によって、協和発酵キリンが開発中である抗CCR4ヒト化モノクローナル抗体であるモガムリズマブと、ファイザーが開発中である抗4-1BB(CD-137)アゴニスト完全ヒト抗体PF-05082566との併用療法について第Ib相臨床試験を行うことが決まりました。この試験ではこの併用療法の対象となる固形がん患者の安全性及び忍容性について評価を行っていきます。今回の開発提携契約によればこの本試験は2015年に開始予定です。
モガムリズマブやPF-05082566は新しいクラスのがん治療薬として期待され、この分野はがん免疫療法と呼ばれています。がん免疫療法とは生体自身が有している自己免疫システムを制御することによって、がん細胞の駆逐を行うという治療法です。両者を用いた併用療法では、モガムリズマブががん細胞を守るために働く免疫細胞の抑制をさせる一方で、PF-05082566が免疫細胞を増殖し、活性化させることで、全体としてがん治療の効果を発揮するのが狙いです。

協和発酵キリン ニュースリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/