自社創製・開発した抗がん剤「Halaven」
2014年10月1日、エーザイ株式会社は、Eisai Australia Pty. Ltd.を通じ、オーストラリアにおける初の自社製品である抗がん剤「Halaven」(一般名:エリブリンメシル酸塩)の販売を開始したと発表した。
オーストラリアにおける適応は「アントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む少なくとも2種のがん化学療法による前治療歴のある局所進行性・転移性乳がん」。
「Halaven」は同社が創製・開発した新規の作用機序を有するハリコンドリン系微小管ダイナミクス阻害剤だ。三浦半島沖で採取した海洋生物クロイソカイメン由来の全合成類縁化合物で、微小管の伸長(重合)のみを阻害し、チューブリン単量体を微小管形成に関与しない凝集体に変化させる作用を持つ。
同剤は2010年11月に米国で最初の承認を取得し、現在は日本をはじめ55ヶ国以上で承認を受けている。
オーストラリアで現在約15万人が罹患する乳がん
2009年・2010年の調査によれば、オーストラリアでは約15万人が乳がんに罹患しており、毎年約1万5000人が新たに診断を受けているという。
同社は2006年1月にEisai Australia Pty. Ltd.を設立。世界で第14位の医薬品市場であるオーストラリアで事業を展開している。

ニュースリリース:オーストラリアで抗がん剤「Halaven」を新発売
http://www.eisai.co.jp/news/news201458.html