アメリカのバイオ製薬企業による治療薬
アレクシオン・ファーマスーティカルズ(以下 、アレクシオン)は、アスホターゼアルファが低ホスファターゼ症(以下、 HPP)の治療薬として、厚生労働省に希少疾病用医薬品(ODD)に指定されたと発表した。同社は、重篤な希少疾患領域の新薬開発に力を入れているアメリカのバイオ製薬企業である。
今回、ODDに指定されたことにより、HPPは、製造販売承認の優先審査のほか、指定の適応症に対して承認を取得した場合には10年間の再審査期間が認められるなどのメリットや支援措置を受けることが可能となった。
アスホターゼアルファ
アスホターゼアルファは、酵素補充療法をターゲットとした極めて斬新なクラス初の治験薬。HPPの根本的な原因とされる遺伝的欠損がある代謝過程を正常化することにより、HPP患者が生涯悩まされるミネラル代謝調節障害による重篤で死に至る危険性が高い合併症を予防、解消するために、開発が進められている。
低ホスファターゼ症(HPP)
HPPは、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)と呼ばれる酵素の遺伝子コーディングの変異が原因で発症する疾患で、骨石灰化不全を特徴とする。
このHPPにおける遺伝子異常はあらゆる年齢層の患者に対し影響を与え小児期発症(HPP定義として、18歳未満で発症した場合)患者は、主に呼吸不全が原因で高い死亡率が確認されている。
また、青年期および成人期まで生存した患者の場合、長期的に、再発性および治癒しない骨折、衰弱性の筋力低下、重度の疼痛、車椅子や歩行器、杖などの歩行補助器具が必要とされる状況となるといった症状がみられる。

アレクシオン・ファーマスーティカルズ ニュースリリース
http://www.alexion.co.jp/News/Data/