小児の用法・用量を追加する一部変更承認を取得
大日本住友製薬株式会社は、経口血糖降下剤「メトグルコ(R)錠250mg/500mg」(一般名:メトホルミン塩酸塩)について、2型糖尿病における小児の用法・用量を追加する一部変更承認を取得した。
日本の小児2型糖尿病患者数は、約1000人と推計され、その患者が、30~40歳代で重症合併症を併発しやすいことが問題視されている。
だが、その一方、日本国内における経口血糖降下剤の小児適応は、従来スルホニルウレア剤(SU 剤)のグリメピリドのみに限定されていた。
2型糖尿病におけるメトグルコ(R)の小児に対する用法・用量の追加は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」における検討結果を受けて、2010年に厚生労働省から同社に対する開発要請を受け、メトグルコ(R)の小児に対する用法・用量を追加取得するための臨床試験を実施し、2013年10月に承認申請を行っていた。
メトグルコ(R)
メトグルコ(R)は、大日本住友製薬が、2003年にメルクサンテ社(現メルクセローノ社)から、世界100カ国以上で承認されている「Glucophage(R)」を導入し、国内での臨床試験を行った後、2010年に成人に対する承認を取得し、メトグルコ(R)として国内で発売を開始している。
メトグルコ(R)は、肝臓における糖新生抑制作用、末梢組織における糖取り込み促進作用、小腸における糖吸収抑制作用等を介し、血糖降下に対して効果が高いビグアナイド系経口血糖降下剤。
メトホルミン製剤は、2型糖尿病の第1選択薬として幅広く使用されている。2000年に米国、2004年に欧州において1歳以上の小児患者への適応が承認され、現在は、欧米を含む50カ国以上で小児患者への適応が承認されており、多数の使用実績がある。

大日本住友製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.ds-pharma.co.jp/news/2014/20140829_2.html