経口投与の新規化合物MN-001が承認
メディシノバはMN-001とMN-002(MN-001の主な代謝体)に関して、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の治療を対象にした出願中の特許が、米国の特許商標庁から承認されたことを発表した。
今回の特許はMN-001もしくはMN-002を使ったNAFLDの治療法及びNAFLDにおける肝臓の炎症を軽減する方法を対象としていた。その剤形は錠剤やカプセル、液体の経口投与をカバーしている。この特許は少なくても2032年12月まで有効である。
MN-001
MN-001は経口投与の新規化合物で、MN-001には、気管支喘息や間質性膀胱炎のようなマスト細胞脱顆粒が引き起こす炎症性疾患治療において重要な、抗炎症作用(ロイコトリエン受容体拮抗作用、フォスフォジエステラーゼ3及び4、5-リポキシゲナーゼ、フォスフォリパーゼC、トロンボキサンA2の阻害など)が確認されている。
メディシノバは、既にNAFLDを適応とする前臨床試験を2本実施しており、有効性を確認した。メディシノバはこの試験結果を踏まえて、現在、MN-001のNASHを適応とするフェーズ2臨床治験の準備中だ。
NAFLD
NAFLDはアルコールを原因としない脂肪肝で、患者数は、国内で約1,000万人、米国で約3,000万人が発症していると推定される。その原因として、メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病といった生活習慣病が大きく影響を与えている。
患者の2割が、炎症や繊維化を起こし、やがて肝硬変や肝不全、肝がんへと進行する非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に進行すると言われており、NASHに対しての治療薬は現在存在せず、治療法としては生活習慣の改善が主となり、最終的には肝移植に頼らなくてはならないのが現状だ。

メディシノバ ニュースリリース
http://www.medicinova.jp/pdf/irnews/08122014NASHpatent.pdf