エーザイによる臨床試験の速報結果
エーザイ株式会社は、自社で創製したエリブリンメシル酸塩(以下、エリブリン、製品名は「ハラヴェン(R)」)について、臨床第III相試験の速報結果について2014年8月8日に発表しました。
本試験の概要と結果について
本試験は、プラチナ製剤の併用療法などの2レジメンにおける前治療の後に増悪が見られた進行非小細胞肺がんをかかえる患者540名の協力の下実施されており、患者にはエリブリン単剤と主治医が選択した治療薬(ペメトレキセド、ゲムシタビン、ドセタキセル、そしてビノレルビンの中から1剤)が投与され、これらの有効性および安全性を比較しています。
本試験の速報結果として、主要評価項目の一つである全生存期間の延長は達成されなかったことが明らかになりました。またエリブリン投与による主な有害事象としては、好中球減少症、脱毛症、食欲減退、疲労などがあり、従来からの投与で認められた安全性プロファイルと同様のものでした。
エリブリンは新しい作用機序を持つハリコンドリン系の微小管ダイナミクス阻害剤で、転移性乳がんの治療薬として、日本のみならず米国、欧州、アジアなど50カ国以上で承認を取得している薬です。

エーザイ ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/