コリスチン注射剤の製造販売承認申請
グラクソ・スミスクライン株式会社は、ポリペプチド系抗生物質製剤であるコリスチンメタンスルホン酸ナトリウム注射剤(一般名、コリスチン注射剤)について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと、2014年8月13日に発表しました。同剤の適応症は、多剤耐性緑膿菌感染症となります。
今回の承認申請の背景とは
コリスチン注射剤をに関しては、社団法人日本化学療法学会を通じて、治療薬としての開発要望が厚生労働省に提出されていました。この要望に基づき、厚生労働省では同注射剤を未承認薬・適応外薬検討会議における医療上の必要性が高い薬剤と判断、開発企業を公募した結果、同社が応じたという背景があります。なお、今回の開発に当たっては、未承認薬等開発支援センターの助成金も利用されています。
緑膿症に関しては多剤耐性化が進んでいることから、治療薬の選択において限られたものしか使えないという臨床上の問題が顕在化していました。コリスチン注射剤は1990年代半ばまで臨床現場で用いられていたものの、使用量の減少などがあり承認削除されました。しかし、多剤耐性緑膿菌感染症の治療として有効性が認められ、現在では再び評価されています。

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