無菌注射剤に高い技術力を持つ企業を買収
ファイザー社とInnoPharma社は、ファイザー社がInnoPharma社を買収する契約に合意したと発表した。この契約条件によって、ファイザー社は現金2億2500万ドルの前払い金でInnoPharma社を買収し、今後最大1億3500万ドルの目標達成報奨金を随時支払うこととなる。
ファイザーは、今回の買収は、無菌注射剤ポートフォリオの革新的な成長機会の探求を続けるにあたり重要であり、製造等が複雑な後発医薬品を市場に送り込むInnoPharma社の技術力やその才能と製品パイプラインは、必要とする患者のために非常に重要な医薬品を開発・商品化にむけて強化するものになるとコメントしている。
InnoPharma社
InnoPharma社 は無菌製品の開発企業であり、複雑な後発医薬品と革新的なスペシャリティ医薬品の注射用ならびに眼科用製剤の開発に特化している。
そして、現在のポートフォリオには、米食品医薬品局(FDA)に承認された後発医薬品10製品を含み、同社のパイプラインとして、FDAに申請中の19製品ならびに開発中の注射製剤および眼科用製剤あわせて30製品以上を所有。
剤型は、溶液製剤、懸濁剤、凍結乾燥剤、乳剤、リポソーム製剤、ミセル製剤、脂質複合体製剤など多岐にわたる。
また、既存医薬品の新規製剤の開発に力を注いでおり、溶解性と安定性の確保が難しい低分子や製造と特性化の困難なポリペプチドと糖質といった複雑な製造工程を要する、生物学的同等性の確保が困難など、製品化が難しいものも手がけている。
さらに、総合研究開発施設を所有し、強力で細胞毒性のある分子を扱う能力を備え、かつ、ペン型注射剤やデポ剤(注射剤)など複雑な注射剤形を開発することもできる。現在はこの技術を活用し、経口懸濁液や経鼻薬など新たな剤形への拡大を目指しているという。

ファイザー株式会社 ニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2014/Innopharma, Inc.
http://innopharmainc.com/