「コラテジェン」の上市後を見据えて
アンジェスMG株式会社は、同社の虚血性疾患治療剤「コラテジェン」について、現行品より機能を大幅に高めた次世代品の開発に着手したと発表した。
「コラテジェン」は、同社の主力開発品。現在開発を進める同剤が、上市された後を見据え、次世代製品への取り組みを開始したという。
細胞導入効率を向上させる技術を併用
「コラテジェン」は、血管再生やリンパ管再生などの作用を持つ肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子からなる、遺伝子治療用医薬品。HGF遺伝子を含んだプラスミドDNAという環状のDNAを患部に直接注射し、DNAが細胞内に取り込まれること(細胞導入)で、作用を発揮する。
現在の製剤では、細胞導入にあたって特にその効率を高める技術は、使用されていない。しかし次世代品では、細胞導入効率を飛躍的に向上させる技術を併用するという。近年、安全性の高い細胞導入技術の開発が世界的に進んでおり、複数の候補技術について評価する試験を、同社は既に開始している。
より少量の薬剤で効果を発揮
細胞導入の効率向上は、より少量の薬剤で現在と同じかそれ以上の効果を発揮できる可能性があるため、投与に伴う患者への負担軽減に加え、事業面では「コラテジェン」の収益性の向上が期待できるという。同社は、他の候補技術についても試験を実施、2015年末までに採用技術を決定する予定とする。
同剤は、同社が設立以来開発を手がけてきた主力開発品。実用化に至った際は、長期間にわたり同社の成長に貢献するよう、次世代品を含め積極的に開発に取り組むとしている。

主力開発品「コラテジェン」で次世代製品の開発に着手 ~ より少量で効果、機能向上を目指し評価研究を開始 - プレスリリース
http://www.anges-mg.com/pdf.php?pdf=100742.pdf