嫌気性菌感染症治療剤の製造販売承認
ファイザーは、嫌気性菌感染症治療剤の製造販売承認を厚生労働省より取得したと、2014年7月4日に発表しました。この治療剤の製品名はアネメトロ(R)点滴静注液500mgで、一般名はメトロニダゾールとなります。
メタニダゾールとは
メタニダゾールは従来より国内外において嫌気性菌感染症に対する標準的な推奨治療薬です、国内においては、膣トリコモナスによる感染症を適応症とした薬が1961年に最初に承認されました。以後、2007年以降に細菌性膣症、嫌気性菌感染症、感染性腸炎、アメーバ赤痢、ヘリコバクター・ピロリ菌、ランブル鞭毛虫感染症などに対して追加承認がなされています。
しかし、これらは全て経口剤であり、海外では30カ国以上で経口剤に加えて注射剤が発売されている一方、日本では注射剤の開発がなされていませんでした。特に嫌気性菌感染症はもともとの病気が重篤である場合、腹腔内感染症患者のように経口剤の内服が難しい患者への治療のため、注射剤の開発が必要でした。
この要望は国内の各種学会などからなされ、同社で開発および臨床試験を実施した結果、今回、嫌気性菌感染症・感染性腸炎・アメーバ赤痢を適応症として注射剤に関して製造販売承認を取得したのです。

ファイザー プレスリリース
http://www.pfizer.co.jp/