白金製剤抵抗性の再発卵巣がんに対し
2014年6月27日、ロシュ社は進行がんに適応する血管新生阻害剤「Avastin(bevacizumab)」について、欧州医薬品委員会が「白金製剤を含む化学療法に抵抗性を示す卵巣がん女性患者に対するAvastinと化学療法の併用」における承認をEUに申請したと発表した。
同社はこの承認が得られることにより、治療が困難な対象患者の病勢進行を鈍らせ、生存期間を延長できる可能性が生まれるとしている。
今回の申請は、上記の患者を化学療法群、Avastinと化学療法の併用群に分けて比較した第3相臨床試験(AURELIA試験)の結果に基づくものだ。これによると後者のグループは無増悪生存期間中央値が3.4カ月から6.7カ月と約2倍の延長が認められるなど、統計学的に有意な結果が得られたという。
(画像は中外製薬ホームページより)
全ての婦人科がんの中で最も高い死亡率
卵巣がんは全ての婦人科がんの中で最も高い死亡率をもち、最大の死亡原因ともなっている。腫瘍を最大限除去する手術が治療の中心だが、多くの患者が進行がんと診断され、さらなる治療が必要となっているのが現状だ。
Avastinは2004年にアメリカで進行性結腸・直腸がんに対して最初に承認されて以来、進行がん患者の治療に広く臨床で用いられている。

欧州医薬品委員会はロシュ社のAvastinについて白金製剤抵抗性の再発卵巣がんに対する承認を勧告
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