世界に先駆ける形で、日本にて承認申請
エーザイ株式会社は、日本において同社が創製した新規抗がん剤「レンバチニブメシル酸塩」について、甲状腺がんに係る適応で新薬承認申請を行ったと発表した。
同剤の一般名は、「レンバチニブ」。同社は、同剤について国際共同治験により開発を実施してきたが、このたび世界に先駆ける形で、日本における承認申請を行った。
甲状腺がんに関わる希少疾病用医薬品の指定
「レンバチニブ」は、血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR・FGFR・PDGFRα・KIT・RETなどの受容体チロシンキナーゼに対して選択的阻害活性を持つ、経口投与可能な新規結合型選択的チロシンキナーゼ阻害剤。 日本・米国・欧州の各当局より、甲状腺がんに関わる希少疾病用医薬品の指定を受けている。
本承認申請に用いられた臨床第3相試験は、甲状腺がんの患者392人を対象として、多施設共同・無作為化・二重盲検による、プラセボとの比較試験として実施された。 同試験において「レンバチニブ」投与群は、主要評価項目である無増悪生存期間を、プラセボ投与群と比べて統計学的に有意に延長したという。
がん治療の可能性を継続して追求
日本における甲状腺がんの患者数は、推定で約13000~29000人。甲状腺がんの多くは治療が可能だが、進行した甲状腺がんは治療選択肢が限られている。そのため、未だアンメット・メディカル・ニーズが高い疾病の一つとされる。
同社は、「レンバチニブ」によるがん治療の可能性を継続して追求し、甲状腺がんを含むがん患者とその家族の多様なニーズの充足に、より一層貢献していくとしている。

日本において、抗がん剤「レンバチニブ」の新薬承認申請を世界に先駆けて提出 - プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201435pdf.pdf