日本人糖尿病患者が対象の第3相試験で
2014年6月14日、サノフィは血糖コントロール不良の日本人糖尿病患者を対象とする「Toujeo」の第3相試験の結果を発表した。同剤は糖尿病患者の治療用に現在開発が行われている新たな基礎インスリン治験薬。
これによると、6ヵ月間実施されたEDITION JP 1およびJP 2試験において、同剤(インスリン グラルギン[遺伝子組換え]注射剤、300U/mL)は「ランタス」と比較して、同等の血糖コントロールとより低い夜間低血糖の発現率を達成した。
EDITION JP 1試験では243例の日本人1型糖尿病患者に対し、「Toujeo」と「ランタス」の投与比較が行われた。この結果、試験期間中に重症又は血糖値70mg/dL以下の夜間低血糖を1回以上発現した患者数の割合は「Toujeo」群が68.9%、「ランタス」群が81.0%であることが分かった。
また同JP 2試験においては、基礎インスリンおよび経口血糖降下薬の投与で十分な血糖コントロールが得られなかった241例の日本人2型糖尿病患者を対象に同様の比較が行われたが、ここでも「Toujeo」群が「ランタス」群より低い数値を示した。
(画像はサノフィホームページより)
蓄積しつつある良好な第3相試験データ
「Toujeo」は現在のところは世界のいかなる地域でも未承認、未認可となっている。
日本人患者についても低血糖発現率の減少が認められた今回の試験結果に対し、同社のグローバル糖尿病領域部門担当シニアバイスプレジデントであるピエール・シャンセル氏は、同剤に関して蓄積しつつある良好な第3相試験データを増強するものだと述べた。

サノフィ、血糖コントロール不良の日本人糖尿病患者を 対象とした第3相試験におけるToujeo(インスリン グラルギン[遺伝子組換え]注射剤、300U/mL)の良好な結果を発表 (プレスリリース欄よりダウンロード)
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp