がん疼痛・慢性疼痛治療剤、トラマドール
日本新薬は、経口持続性鎮痛剤「トラマドール塩酸塩1日1回製剤」について、2014年06月16日、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。
同剤は、同社がカナダのパラディン社から導入し開発を進めていた、がん疼痛・慢性疼痛治療剤。
1日複数回の服薬という状況を改善
「トラマドール塩酸塩1日1回製剤」は、既に同社が販売しているがん疼痛・慢性疼痛治療剤「トラマールカプセル25mg、同50mg」の有効成分であるトラマドール塩酸塩に、パラディン社が所有する独自の放出制御技術を適用したもの。即放性を持つ周辺部分と、徐放性を持つ中心部分の二重構造を持つことにより、速効性と持続性を両立させている。
トラマドール塩酸塩はドイツで合成され、世界100ヵ国以上において種々の剤型で販売されている。日本においても、がん疼痛及び慢性疼痛を有する患者に使用されているが、日本で承認されている経口トラマドール製剤は全て、即放性製剤。1日に複数回の服薬が必要となっている。この状況を改善するために、「トラマドール塩酸塩1日1回製剤」は開発された。
痛みに苦しむ患者のQOL向上に
「トラマドール塩酸塩1日1回製剤」は、同社が実施したがん疼痛患者及び慢性疼痛患者に対する国内臨床試験において、1日1回投与での有効性と安全性が確認された。この結果を受け、患者の服薬アドヒアランス向上を実現すべく、同社は承認申請を行った。
同社は、トラマドール製剤のラインナップに同剤を加えることで、痛みに苦しむ患者のQOL向上に貢献したいと考えているという。

経口持続性鎮痛剤「トラマドール塩酸塩1日1回製剤」の製造販売承認申請に関するお知らせ - プレスリリース
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/company_profile/news.php?id=2267