日本発の革新的医薬品などの早期実用化に向けて
厚生労働省の「世界に先駆けて革新的医薬品等の実用化を促進するための省内プロジェクトチーム」は日本発の革新的医薬品などを優先的に短期間で審査する「先駆け審査指定制度」の設立と、未承認薬・適応外薬検討会議の対象を海外未承認の医薬品にも拡大する「未承認薬迅速実用化スキーム」の実施を発表した。
厚労省は来年にも制度を開始する予定だ。
先駆け審査指定制度
先駆け審査指定制度は、革新的医薬品などを日本発で早期に実用化することを狙いとする。
指定基準は、画期的な治療法の早期実用化が求められている疾患などを対象にしたもので、世界に先駆けて日本で開発され、申請が計画されること、作用機序などの非臨床試験データおよび開発初期の臨床データから今までの治療法と比較し、大幅な改善のような対象疾患に関して明らかに有効である点が見込まれることとする。
その内容は資料提出から治験相談までの期間を2ヶ月から1ヶ月に短縮、事前評価の充実(実質的審査の前倒し)、優先審査の期間を12ヶ月から6ヶ月を目安に短縮するといったものだ。
未承認薬迅速実用化スキーム
未承認薬迅速実用化スキームに関しては、未承認薬・適応外薬検討会議の対象を一定の条件を満たす海外未承認薬にまで拡大し、企業に開発要請を行うことにより、世界に先駆け、重篤・致死的疾患に対する治療薬の早期実用化を推進する。
現在欧米で既に承認されているものが対象であった未承認薬・適応外の要望を随時受け付け、および評価することとする。
また、要望の対象を国内第Ⅲ創試験を実施中もしくは終了したもの、優れた実績が論文などで公表されているもの、先進医療Bにおいて一定の実績を上げているもののいずれかの条件を満たす欧米未承認薬の重篤・致死的疾患治療薬にまで拡大する。

先駆けパッケージ戦略
http://www.mhlw.go.jp/file/先駆けパッケージ戦略(概要)
http://www.mhlw.go.jp/file/