国内5剤目とされるSGLT2阻害薬
2014年6月16日、田辺三菱製薬株式会社は、米国で開催されている米国糖尿病学会において、糖尿病治療薬SGLT2阻害薬カナグリフロジンの国内第III相試験の結果を発表したことを明らかにした。
SGLT2阻害薬は、新たなメカニズムをもつ2型糖尿病治療薬。腎臓の近位尿細管に存在するナトリウム・グルコース共役輸送体の作用を阻害し、近位尿細管でのグルコース再吸収を抑制することで、高血糖を改善する。日本では2014年4月以降、4剤が相次いで上市されている。
血糖コントロール、血圧、体重を改善
今回の試験では、血糖コントロールが不十分な日本人の2型糖尿病患者を対象に、カナグリフロジンの有効性と安全性を検討した。272例をカナグリフロジン100mg、カナグリフロジン200mg群とプラセボ群に割り付け、投与後24週時におけるベースラインからのHbA1cの変化量を比較した。
その結果、カナグリフロジンの両用量群ともプラセボよりもHbA1cが有意に低下し、インスリン分泌能や収縮期血圧、体重にも有意な改善が認められた。一方で低血糖リスクは低く、忍容性は良好であることが示された。

新規2型糖尿病治療剤 「SGLT2阻害剤 カナグリフロジン」米国糖尿病学会における日本人Phase3臨床試験データの発表について(田辺三菱製薬株式会社)
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