アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療
鳥居薬品株式会社は、室内塵ダニアレルギー疾患を対象とした減感作療法薬「TO-203」の国内第2/3相臨床試験の速報結果を得たと発表した。
減感作療法は、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法。アレルゲン免疫療法とも呼ばれる。
室内塵ダニアレルギー性鼻炎、室内塵ダニアレルギー性喘息
室内塵ダニアレルギー性鼻炎は、室内塵ダニに対するアレルギーが原因となり、くしゃみ・鼻漏・鼻閉・そう痒感などの鼻症状が発現する疾患。室内塵ダニアレルギー性喘息は、同様に室内塵ダニに対するアレルギーが原因となり、気道に慢性的な炎症が起こることで気道が狭くなり、悪化すると発作様に呼吸器症状が発現することもある疾患。
減感作療法は、こういったアレルギー疾患の原因となるアレルゲンを、低濃度・少量から投与し、徐々に増量・高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法。「TO-203」は、この減感作療法のための薬剤。
統計学的な優越性、確認できず
「TO-203」の国内第2/3相臨床試験は、室内塵ダニアレルギー性喘息患者を対象として、同剤の有効性および安全性の検討を目的として行われた。
実施されたのは、無作為化、多施設共同、プラセボ対照、二重盲検、群間比較試験。 得られた速報結果では、予め定められた有効性の主要評価項目において同剤のる統計学的な優越性は確認できなかったという。
室内塵ダニアレルギー性鼻炎を対象とした国内第2/3相臨床試験においては、同剤は良好な結果を得ている。同社は、今後も同剤の製造販売承認申請に向けて準備を進めるとしている。

室内塵ダニアレルギー疾患を対象とした減感作療法薬 TO-203の国内第2/3相臨床試験の速報結果について - プレスリリース
http://www.torii.co.jp/release/2014/140616.pdf